タクシー会社の粗相を斬る



広島駅の新幹線口。

俗に駅裏と呼ばれたりするが、裏と言えども片側3車線の幹線道路が走り、

交通量は決して少ない方ではない。



俺は毎日この道路をバスに乗って通勤しているのだが、朝は駅の裏あたりに差し掛かると渋滞が激しい。

客待ちのタクシーが1車線を占領してしまうからだ。



駅の構内には、客待ちタクシー用のエリアがあり、70〜80台は待機できるようになっている。

が、その構内に入りきらないタクシーが、はみ出して道路に並ぶわけだ。



今日の渋滞は一段と激しかった。

40〜50台は並んでいたと思う。

延々と200m程度。

県知事の葬式でもこんなには並ばないだろう。



新聞を読んだり、

コーヒーを飲んだり、

車から降りて運ちゃん同士、談笑したり。

決して金を生まない時間がむなしくも過ぎ去っていく。



一体どれくらい待って客一人を拾うのだろうか?

そう言えば以前乗ったタクシー運転手が客待ちの間に映画1本見たといっていたが、

朝だったら1時間、2時間待つことはざらではないか?

それだけ待って、1メーターの客だったら・・・。

一体いくら使って、いくら儲けようとしているのだろうか?

知恵がないのか、使う気がないのか。諦めなのか。



経営工学の中に、OR(オペレーションリサーチ)という分野がある。

例えば、品切れによる機会損失を防ぎ、かつ過剰在庫による経費ロスを防ぐためには、

どのような在庫管理、発注管理がベストか、などを数学的に求めていく学問だ。

戦時中には既に確立されていた学問だから歴史は結構古い。



タクシーの例に当てはめると、時間あたりの費用(人件費、維持費、配分固定費…)と、

行列台数と待ち時間(時間帯別)、それと時間帯別平均客単価のデータが揃えば、

あとは時間帯と自分の前に並んでいるタクシー台数を数えるだけで、

並ぶべきか、他所に流しに行くべきか瞬時に判断できるはずだ。

これはもちろん経営側の仕事で、運転手にはわかりやすく、

9時から10の間で、田吾作薬局の前まで並んでいたら○○へ行け。

と指示してやればいいだけのことである。



そんな子供でもできるような努力もせず、経営者面して、完全歩合制で運転手を締め上げる。

広島県のタクシー登録台数は、94年の6624台をピークに減少しつづけている。

その一方で、タクシー運転手の年収は92年の429万から2000年には316万と26%もダウンしてしまっている。

おそらく自分の取り分が減る分を運転手から巻き上げるという図式が出来上がっているのだろう。

そんな程度の低い業界だから、ちょっと目端の利くMKタクシーのような会社が現れると、

一気に業界を席巻してしまう。



もちろんたるんでいるのは経営者だけではない。

地理もろくにわからない運転手、くわえタバコに、携帯電話。

沖縄では60kmオーバーで爆走するクレイジータクシーも多いそうだ。

ジャッキで片輪を持ち上げ、タイヤを回転させて日報をごまかすような奴もいるらしい。



かの国、イギリスではタクシー運転手は大変ステイタスのある職業だと聞く。

運転手になるためには地理はもちろん、お客に対するサービスまで徹底して教育される。

だからみんな大変な誇りを持って従事している。



俺はそこまで期待はしないが、

やれ台数制限がどうのこうの、一律料金がどのうこうの。

お上に泣きつく暇があるのなら、

そして、運転手、

スポーツ新聞に赤丸つける暇があるのなら。




俺が経営者なら、

順番で、週に一度、この車で仕事をさせる。



客も喜ぶし、話題にもなる。

























今月の課題図書「レミゼラブル:ああ無情」


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