ドンキホーテ薬事法取締りの粗相を斬る(2003.9.6)




総合ディスカウントストアのドンキホーテが、テレビ電話を使った薬品販売を始めたが、

事態の展開はもつれにもつれてきている。



ドン・キホーテは、都内の10店舗で8月から、深夜時間帯にテレビ電話で薬剤師の判断を仰ぎ医薬品を販売。

これに対し厚生労働省は、薬剤師の常駐を義務づける薬事法違反と判断し、販売中止を申し入れた。

ところが、指摘を受けたドンキホーテ側は、
売るの悪いのなら、無料で提供する、

と、トンチンカンな対応を取ったため、俺はこのまま厚生労働省が押し切って終わりだなと思っていた。



ところが、ここに至って石原東京都知事が、

私は大いに(テレビ電話による販売を)奨励します。

生きている薬剤師が(テレビ電話に)出て、事情を聴いてだね、

処方して深夜まで薬品を提供するのが、どこが悪いのか


挙句の果てには、

都会の実態ってのをまったく知らないよ。厚労省の役人がいかに遅れててバカかっていう証拠だ。本当に遅れてるよ。

とまで発言。



この発言を聞いてあわてたのが都の保険局。

当初は、「違法」との見解を示してきた都健康局も、合法とみなす法解釈を検討する姿勢に切り替えたようだ。



薬剤師の常駐を義務づけるという必要性については十分理解できる。

特に怖いのが薬の飲みあわせだ。

胃薬と抗生物質の併用による抗生物質の効力低下、

育毛剤ミノキシジルによる心臓疾患の悪化、

健康補助食品による多くの医薬品の効力低下

などは我々素人にはまずわからない。



加えて最近増えつつある、スイッチOTC薬による被害。

スイッチOTC薬とは従来医者の診療を受けなければもらえなかった薬が、

薬局で購入できるようになった薬をさす。

代表的なのがH2ブロッカー配合の胃薬。

ガスター10などが有名だ。



このH2ブロッカー。

従来の「胃薬」とは違い、強力に胃酸の分泌を抑えることが可能だ。

この薬の登場により、胃潰瘍で手術する患者が激減したとも言われている。

その反面、血小板や白血球を減少させてしまうという副作用があったり、

飲み合わせの危険があったり、また病院でもらう薬の効果が強くなったり弱くなったりするらしい。



だから、俺みたいな素人が、

薬局でガスター10を手に取り、これちょうだい、と気軽に買える薬ではないのだ。



こういう危険性を考慮すると、薬剤師の常駐を義務づけた薬事法の意義は大変大きいと思う。





が、しかし。





あるデータによると、

2002年8月に実施した「保険薬局調査」(有効回答薬局数=219施設)の結果でも、

4割の調剤薬局が「薬剤師は充足されていない」と答え、薬剤師不足に悲鳴をあげている。

また薬剤師の確保が容易かどうかを尋ねると、5割以上の調剤薬局が「困難である」と回答。

厚生労働省が2002年10月に公表した「薬剤師需給の予測について」では薬剤師の供給数が需要数を上回っているが、

調剤薬局の現場では逆に需要数が供給数を上回り、
薬剤師の需給状況が不均衡であることを改めて映し出す結果となっている。



薬剤師常駐の義務を押し付けながら、

一方では、薬剤師不在のドラッグストアのチェーン展開を黙認する厚生労働省。

平成10年に各地方自治体によって行われたチェーン店などへの立ち入り調査では、

約3割が薬剤師不在であったことが判明している。

だいたい、薬剤師のうち薬局に従事するものが何人いて、

全国に薬局・薬店が何件あるのかを見れば、足りているかどうかは、サルでもわかる話ではないか。

みんなの周りの薬局、薬店を見ても、

おそらく白衣を着た、一見薬剤師風の店員しかいないところが案外多いはずだ。



そういった違法な薬局、薬店に比べれば、

今回のドンキホーテのようにテレビ電話で薬剤師が対応する方法の方が遥かに良心的だ。

にもかかわらず、ドンキホーテが槍玉に挙げられたのは、

厚生労働省の世間に対する点数稼ぎ、あるいは威厳の誇示以外にあり得ない。



石原都知事の
遅れたバカ発言がなかったら、

この遅れたバカどもに、世間もかき回されていたはずだ。



いずれにしても、これだけIT化が進んだ世の中で、対面販売しか許さないというのは、

都知事ならずとも遅れたバカといわざるを得ないだろう。







テレビ電話を使えば、こんなに的確な対応ができるではないか。





 今日はどうされました?









 ちょっと、風邪気味なんですが・・・。





あんたですか。




悪いんですけど。

















バ○につける薬、おいてないんですよ。




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