慈恵医大病院手術ミスの粗相を斬る(2003.925)
マクドナルドの店舗に立つ店員の多くはアルバイトだが、
そのアルバイト店員もマニュアルの持つ威力によって、
恐るべき短期間のうちに、一人前の店員へと成長していく。
マクドナルドのマニュアルの完成度はそれくらい高い。
しかし、マニュアルはあくまでもマニュアルであって、
店舗でのオペレーション中にマニュアルを見ることなど決して許されない。
マクドナルドに限らず、たとえどんな業種、企業であれ、水中で水を掻く姿を見せてはならない。
マニュアルを見ながらでないとできないような社員に、お客様の相手などさせるわけには行かないのだ。
小学生でもでわかる理屈だ。
ああ、それなのに。
昨年、東京慈恵会医科大学付属青戸病院で、
前立腺がん摘出の腹腔(ふっくう)鏡手術を受けた男性が死亡した。
手術を担当した医師3人が業務上過失致死容疑で逮捕されたが、
この3人のうち、一人が腹腔鏡手術の助手を経験したことがあるだけで、
残りの二人は動物実験の経験しかなかったらしい。
で、もって。
この3人。
マニュアルを見たり、
医療器具の使い方を業者に聞きながら、
手術を行ったらしい。
腹腔鏡手術とは、お腹の小さな切開創から腹腔鏡を挿入し、
テレビモニターでお腹の中を観察しながら手術を行う方法。
体への負担が少なく、術後の痛みも比較的少ないなどの利点がある反面、
視野が狭いので出血点がわかりにくく、止血操作がうまくいかない場合があるという問題点がある。
今回の手術では、
止血や輸血が不十分だったため大量出血となり、低酸素脳症による脳死状態、そして死に到った。
まさに腹腔鏡手術の欠点を地で行くような失敗例となったわけだ。
もともと難しい手術にもかかわらず、
動物実験程度の経験しかなく、
さらに、道具の使い方も知らない医師たちに何故手術をさせたのだろうか?
手術を許可した担当の診療部長は、
熱意にほだされて許可した
と、語っている。
下手な医者:腹腔鏡手術いうのを一回やってみたいんですが。
無責任部長:やれるのか、おい!
下手な医者:問題ありませんよ、マニュアルがあるし。
無責任部長:マニュアル?しかし道具は使えんだろう。
下手な医者:業者を呼んでますから、聞きながらやれば大丈夫です。
無責任部長:しかし、もし失敗して死んだらどうするんだ、このヤロー!
下手な医者:どうせ・・・・・ガンですから。
無責任部長:ん?ガン?そうか、ガンか。じゃ、思い切ってやってみろぃ!
下手な医者:万が一うまく行けば、患者もわんさかやってきますよ。
一同:よ〜し、
商魂注入だぁ〜!
こうして。
まだまだこれからの人間が、動物実験に供され、人生を終えてしまった。
最近では、インフォームドコンセント、という言葉がもてはやされつつある。
インフォームドコンセント、別名納得診療。
治験への参加を希望する患者に対して、
治験の内容を説明文書を用いて詳しく説明し、
十分な情報を与え、そのメリットとリスクを十分に理解し、
納得して頂いた上で、 自由意志による治験参加の同意を文書で得ること
と、定義されている。
そして、同意文書には、
○それが治験であることの説明
○今回の治験の目的
○治験の期間
○治験の参加者数
○治験責任医師は誰か?
○治験の実施方法
○治験薬の効果(薬理作用)
○治験薬の副作用(リスク)
○治験参加による利益(効果など)
○治験参加による不利益
など16項目が記載されるようになっている。
肝心なのは、治験責任医師は誰か?でなくて。
当該治験に関する担当医の実績だろう。
動物実験も含めて、いくつの命を死に追いやったのか。
何体の動物を植物に変えたのか。
起訴された件数は何件か。
実績を全て公開し、
それを患者に提示するのが、納得診療なのではなかろうか?
先生、手術のお金が足りないんです。ど、どうすれば良いのやら・・・。
これっぽっちしかないの?これじゃ、素人に毛の生えたような医者しかいませんよ。
仕方ありません、納得します。
わかりました。おーい後藤君、出番だ。
君でも、良いってさ。

ドクターゴトー見参!
出番が少なくて、やきもきしてたところでぇ〜す!
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