省電王の粗相を斬る(2003.10.1)
先日テレビニュース特集で、省電王なる商品の詐欺商法を見た。
この装置を取り付けると電気代が2割〜4割は安くなる、という触れ込みで、
いかにも実直そうな営業マンが全国の商店や飲食店の個人経営者らに販売していたらしい。
値段は1台数十万円から百数十万円。
個人経営者にしてみれば決して小さくない出費だ。
ローンを組んで月々支払っていくケースが多いのだが、
電気代の節約によりローンを支払ってもかなり得になる、という説明だったらしい。
この不景気な世の中、少しでも経費が節減できるのなら・・・。
営業マンの言葉を信じ、この機械に飛びついた人間が多かったのも不思議ではない。
しかし、省電王を設置しても、月々の電気代は全く変わらなかった。
変わらないどころか、増電王になっている月もあったようだ。
不思議に思った購入者が販売元のアイデックに問い合わせると、
とりあえず、6ヶ月から1年間くらいはデータ採取してください。
そして、それが過ぎると、
すぐに調べてみます・・・。
と、逃げの一手。
そうこうしている間にアイデックは倒産した。
そして。
信販会社からの請求が止まることは決してない。
それにしても、お粗末なのはこの節電器の節電する理屈だ。
色々調べてみるとどうやらこの省電王の正体は単なる変圧器のようだ。
そう、電圧を変えるための変圧器。
電圧を変えることができても、そのまま消費電力を変えることはできない。
電流=電圧÷抵抗
つまり、電圧を変えることによって電力(電流)を下げる為には、
抵抗が一定で変化しない、という前提条件が必要になる。
ところが、モーターであれ、エアコンであれ、
電圧が変化すると、抵抗も変化し、電流そのものが変化することはない。
つまり消費電力は変化しない、ということだ。
身の回りで抵抗が変化しないのは、白熱灯くらいだろう。
そんなもので省電などできるはずもなく。
事実、テレビに出ていたアイデックの元営業マンは、
理屈のわかりそうな経営者には販売しなかった。
と語っている。
ま、理屈というほどのものでもないだろう。
それよりも、俺が今回の詐欺商法において一番罪が重いと思っているのは、
財団法人日本環境協会。
どうかかわっているかというと、
1997年、この省電王が、
財団法人に本環境協会から、
ちきゅうにやさしい商品として、
お墨付きをもらったのだ
このお墨付きにより年間売上は18億からいっきに55億に。
詐欺の片棒を担いだ、ということだ。
実直な営業マン。
ちきゅうにやさしいエコマーク。
そして、嘘で固めた測定記録。
俺も同じ立場にいたら、理屈を聞かずに購入していたかもしれない。
それにしても、
はなから自分の利益のことだけを考え、
人をだますことしか考えないような企業には、
こんなマークを貼るべきだったのだろう。

じぶんにやさしい、エゴマーク
利益、独り占め
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