高齢者悪徳商法の粗相を斬る(2003.10.23)




今から20数年前、大学3年生の頃にキャッチセールスにあったことがある。

キャッチセールスだったと、今なら冷静に振り返ることができるのだが、

当時は、真っ当な買い物をしたとむしろ喜んでいた一面さえあった。



阪急5番街で、お姉さんに声をかけられ、

「ねぇ君、学生さん?ちょっとお話したいことがあるんだけどお時間良いかな?」

まさに、モロ、である。

俺は暇な学生だったし、まぁ茶店でコーシーでもご馳走になるか、くらいの甘い認識だった。



ところが、連れて行かれたのはいかにも怪しげな古びたビルの3階。

学食にあるような貧相なテーブルに座らされ、

「英語の勉強とか、どうしてるの?」

から、始まった。



最初は俺が「YES」としか答えられないような質問の波状攻撃。


英語は必要でしょう?→YES

英語って聞き取りにくいでしょう?→YES

英語が話せると就職でも有利でしょう?
→YES


そんな会話が続き、いよいよ核心に迫った話になってくる。

そして一通りの商品説明、値段の説明が終わると、

いかに田舎もんの俺でも、さすがに
「こりゃ、やばいぞ」って感じになってくる。

で、一生懸命買わない、いや買えない理由を挙げるのだが、

俺の反論は間髪入れずに駆逐されていくのだ。



そして、最後は、

「お金以外の理由で、買わない理由はないですね」と言うところまで落とされる。

要は、商品そのものは肯定した、というポジションに置かれるのだ。

将棋で言えば、詰む一歩手間の状態。



そして、いよいよフィナーレを迎える。



学生でも買えるような、こんなローンがあるんですよ。

これなら君でも大丈夫よね?




こうなると、完全に、




























一丁あがりだ。



そして、このようなオーソドックスなやり方が今も通用している世界がある。



それが高齢者を対象にした悪徳訪問販売。

特にお年寄りは律儀な人が多く、むげに断ることを良しとしないことが多い。

だから、相手を気遣って、

「今、家族のものがいないから」とか言った理由でやんわりと断ろうとするのだが、



それが・・・。



























アリ地獄だとは気づく由もない。



そして、完膚なきまでに断り理由をズタズタにされ、

手元には高額な契約書が残ることになる。



まだ気づけば良い方で、

俺の嫁のお婆さんなんか、

30万もする、とても使えそうにないアメリカ製の掃除機や、

50万もする鍋セット、

100万近い羽毛布団セット・・・。



掃除機は重たいし、コードも巻き取り式になっていないから、もつれまくるし、

鍋はほとんど取っ手がとれて、超危険状態になっているし、

羽毛布団はヘビー級の重たさだし。





そしてそれが全て、




















俺の家にある!



本人は孫に良いものを買ってやったという気持ちしかないから、

あのね、それ騙されとんよ、とは口が裂けても言えないし。



全国の国民生活センターには、そういった高齢者からの相談が年々増える一方だそうな。

消費者契約法を初め、消費者を保護する法律は格段に整備されてきているが、

それでもお年寄りの人情につけ込む悪徳業者が後を絶たないらしい。



やはり、こういう被害から身を守るためには、

まず、相手を家に入れないこと。

蟻の一穴、ではないが、足を一歩踏み入れることによって、販売業者が優位に立てるということは、

段階的要請法というセールステクニックでも実証されている。



しかし、万が一、家に入れてしまったら・・・。



下手に反論するのではなく、











この手で押し切るのがベストではなかろうか?





































あんだって?聞こえねぇだよ。


テキストサイトランキング

次の粗相を斬る

粗相を斬るのTOPへ