悪徳ブリーダーの粗相を斬る(2004.10.13)




高校1年の時に紀州犬を飼い始めた。

万次郎と名付け、18年もの長きに亘って愛情を注ぎ続けた。

結婚してからはライオンラビットのランマル、そして今は擬似ピーターラビットのモモ。



もちろん言葉は話さないし、人間ほど表情は豊かではないが、

愛されたいという気持ちは痛いほど伝わってくる。

子供がいないせいもあるのかもしれないが、俺にとっては本当にかけ替えのない家族の一員だ。

俺に限らず、ペットを飼う人の多くが、俺と同じような感情を抱いていることだろう。



だから、もしその大切なペットが病気にかかったら・・・。

ましてや、それが傲慢な人間たちの儲け至上主義によるものだったとしたら・・・。



今日はそんな悲しい話の紹介だ。



犬を愛する人たちの間で人気の高い、ボーダーコリー。

元々はイギリス原産の牧羊犬なのだが、このボーダーコリーには、

CL病(セロイド・リポフスチン症)という、不治の病が発症する危険性があるらしい。



このCL病とは、1980年オーストラリアで発見された、

犬の神経細胞を冒す遺伝性の病気で、発症率は1800分の1。

一旦発症すると治療法はなく、視力を失い、方向感覚を失い、

やがて、激しい痛みと痙攣を伴いながら、確実に死に近づいていく。

とにかく、手の施しようがないのだ。



最初に病気が発見されたオーストラリアでは、

病気の遺伝子を持つキャリア犬種を全て公開している。

だから、高配するブリーダーたちは、キャリア犬かどうかについて、

細心の、というより最低限の注意を払っている。

当然のことだろう。



しかし・・・。



近年日本でCL病の発症が確認された3頭のボーダーコリーは、

いずれもオーストラリアのキャリア犬によるものとされている。

あるブリーダーが健康状態を確認せずに親犬を輸入し交配させた結果によるものなのだ。



本来、生まれてはならない犬を儲けのために生ませたことになる。

ブリーダーの私利私欲のために、生まれた犬はもがき、苦しみ、死んでいく。

そして、その世話をする人間にも同様の苦しみを強いているのだ。



日々弱り続ける愛犬を、ただただ見守ってやるしかないという、悲しさ。

経済的なことよりも、肉体的、精神的な苦しさは言いようのないものがあったに違いない。



それにしても、一体何のための血統書だろうか。

ブリーダーから申請された登録書を盲目的にチェックし、

金さえもらえば、ほぼ自動的に血統書を発行するジャパンケンネルクラブ。



ジャパンケンネルクラブの責任者は、

血統は保証できても、病気のキャリア犬かどうかまでは判断できない。

と、語っていたが・・・。




CL病で死んだごえもんの血統書には、

オーストラリアで発表されているキャリア犬種が数多く記載されているではないか。



ジャパンケンネルクラブにしても、

悪徳ブリーダーにしても。

俺は、尊い命をモノとしてしか扱っていないような気がしてならない。



10月10日。



俺は、既に末期を迎え、もがき、苦しむごえもんのビデオをテレビで見た。

頭を壁にぶつけ、痙攣する足を踏ん張って必死に立ち上がろうとするごえもん。



それでも、彼は、

何故生まれてきたんだろう、と自ら問うこともない。

そして彼は、誰も恨んだりはしないだろう。



確実に死ぬことも知らず、

それでもけなげに生き続けようとしたごえもん。

全てを理解しながら、ただただ見守ることしかできなかった家族。



悪徳ブリーダーたちよ。





あんたらのために存在する
称号を贈ってやろう。







この、





















犬畜生、が。



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