偽地域ブランドの粗相を斬る(2005.06.12)
広島には、瀬戸内の豊富な水産資源を背景とした「魚の旨いところ」
というイメージが少なからずあるようだ。
確かに旨いことは旨いのだが、残念ながら旨い地魚を食える店はほとんどない。
良いものは、そのほとんどが築地を初めとする、「高く売れるところ」に持っていかれるためだ。
俺の親父は若い頃、魚屋をやっていたし、親戚にも魚屋が何軒かある。
そういった、「舌に自信のある者」と一緒に寿司なんか食いに行くと、
「これ、輸入物」、「これ、養殖」、「あ、これは近海ものじゃのぅ」と、
寿司屋の親父が舌を巻くと言う状況になる。
もちろん、俺にはわからない。
輸入物であろうが、養殖であろうが、値段が高けりゃ、旨いものと喜んで食っている。
鮎にしたって、ハマチにしたって、ウナギにしたって。
そのほとんどが養殖であるが、まずいと思って食ったことはない。
特にハマチなんかは、養殖の方が脂が乗ってて、むしろ天然ハマチより旨く感じられるくらいだ。
ところで、最近、関あじ、関さばの偽物が出回っているらしい。
ご存知のように、関あじ、関さばは、大分県佐賀関沖の豊後水道で獲れる魚だが、
潮流の速いところに生息している関係で、身のしまり、甘みが他のあじやさばと比較して格段に良いらしい。
既に全国ブランドとして認知されているくらいだから、値段の方もそれなりのものがつけられている。
しかし、普通のあじやさばに「関あじ・関さば」というシールが貼られ、
それなりの値段で売られていたとしたら、一体どれくらいの人間がそれに気づくであろうか。
自慢じゃないが、俺だったらおそらく、
「やっぱり、さばは関に限るよのぅ・・・」
と、膝を叩きながら、舌鼓を打つに違いない。
さすが、高いだけのことはある、と漁師に感謝しながら食うかもしれない。
夕張メロンに、出雲そば。
信州味噌に、三輪そうめん。
果たして今まで、どれくらいの偽物を食ってきたことだろうか。
その答えは、誰にも、もちろん、俺にもわからない。
最近では、今までシシャモだとばかり思って食っていた魚が、
実は、キュウリウオ科マロータス属カペリンという魚だったことが判明してガックリきたり・・・。
話を関あじ、関さばに戻すと、
業を煮やした佐賀関漁協は、本物であることを証明する独自のシールを貼ることにしたらしい。
他の海域で獲れたあじやさばにはこれが貼られることはないから、
消費者もひとまず、安心と言うことになるだろう。
ひとまず、だ。
いずれ、またこんな日が必ずやって来ると思うのだが・・・。
組合長、大変です!
ニセのシールが出回っているようです!
もう、行商しかないか・・・。
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