耐震強度偽装問題の粗相を斬る(2005.11.23)
本格的な冬の到来を迎え、
インフルエンザの猛威が危惧される今日この頃。
そんなインフルエンザよりも、遥かに強烈なウィルスが、
日本全土を包み込もうとしている。
その名も、
す、すまんズラ・・・。
恐怖の姉歯菌!
この強烈な菌にやられた建造物が、国内のあちこちで死の危機に直面している。
その数、実に22都府県、194件。
営業停止に追い込まれたホテルや、行政から立ち退きを迫られているマンションも出始めた。
この事件が取りざたされ始めた頃は、このいかにも小心者風のオッサンが、
仕事欲しさに、悪事に手を染めた、という感じが強かった。
発覚当初、改ざんをした理由を聞かれ、
仕事を抱え込んだのが大きな要因。
バブル崩壊後、「早くて低コスト」という業界の雰囲気はプレッシャーだった。
改ざんすると約1週間の時間短縮になる。
と答えているのだが、俺は改ざんすることと1週間の時間短縮が結びつかず、
なにやらおかしいな、という印象を持っていた。
発注側のヒューザー社長も被害者意識丸出しで、
入居者の不運を心から嘆き悲しむ、そんな様子が伺えた。
ところが、である。
やはり、人相というのは、隠しても隠しきれないものがある、というべきか。

阪神大震災では家がつぶれてもおとがめなかった
それを言っちゃぁ、おしまいよ。
この偽装問題が露呈したのは、民間検査会社のイーホームズが、
自らの間抜けな検査に気付いたのが発端であるが、
その際、イーホームズが自首しましょうと関係者に持ちかけたことに対し、
このヒューザー小嶋社長は、
「せめて2月末に竣工して、客が入金してからデータ改竄を公表してほしい。もしイーホームズが公表したら、徹底的にたたく」
「天災地震にて倒壊したときに調査し発覚したことにしたい。お願いだ。役所もその方がよい。」
「正義漢ぶって公表することが、何の意味がある」
以上は、議事録に記載されたメモらしいのだが、これは、
知らなかったと記者会見した日よりも、かなり前の話である。
売主、設計事務所、姉歯のオッサン、建設会社、検査会社、いずれも一蓮托生なんだが、
誰が音頭を取っていたか、ということになると、やはりこの小嶋社長ではなかろうか。
あるいは、一部漏れ聞こえてくる某経営コンサルタント。
このヒューザーのマンションは、とにかく広くて安いが競争力の源泉で、
ここ数年かなり業績を伸ばしてきているのだが、2ちゃんねるでは既に昨年あたりから、
大丈夫?スレがどんどん立ち始めていたようだ。
ヒューザーのマンションの中でもグレードの高い、グランドステージでも坪単価は40万程度。
他社と比較して20〜30万も安く、まさに木造並み。
本来は、ここで気付くべきだったのだろう。
ま、耐震強度を3分の1程度にまで下げれば、
鉄筋はもちろん減るし、鉄骨重量は減るし、コンクリートの型枠費用も削減できるし、
何より工期短縮となって人件費をはじめとする色んな経費が削減できる。
そこまで安く仕上げるには、姉歯のような下っ端に圧力をかけたり、
建設会社や検査会社を抱き込んだりする必要があったのだろう。
検査会社のイーホームズなどは、悪意のない単なるレベルの低い検査会社のように見えるが、
ヒューザーの取締役と、イーホームズの確認検査担当役員はともに犬山という苗字で、
これが兄弟関係にあるとか、ないとか・・・。
要するに、みんなグルで、完璧な出来レース。
図面上で既に必要な鉄筋が間引かれていると言うのに、
実物のX線写真を撮ると、それがさらに間引かれている、つまり、
施工側が現場で出鱈目に輪をかける、といったことも頻繁にあるらしい。
もう、仁義なきグチャグチャ。
だまされた人は誠に気の毒としか言いようがないが、
こんな悪人どものために、公費を使って補填というのもやはり問題があるだろう。
行政の責任範囲がどこまでおよぶかという議論に注目が集まるところだ。
こんな悪人どもの会社は潰れてしまえ、と溜飲を下げたい思いだが、
自分の会社の商品をこうも見事に改ざんするくらいだから、
帳簿の改ざんなどお手の物で、どうせどこかの国の銀行に隠し資産を移し終え、
後は胸を張って倒産、ということになるのではなかろうか。
まぁ、大体こんなところが順当だろう。
問題の本質は、歯止めの利かない業界構造というところにあり、
これから第2、第3のヒューザーや、姉歯に兄歯、妹歯に乙葉をあぶりだすこと、
そして、それらが関与している物件を漏れなく洗い出すことが大事であろう。
耐震構造上問題がある建物に対しては、
行政も厳しい姿勢で対応していくことが予想されるが・・・。
どうも、マンションやホテルにばかり目が行っているようで、
俺は気になって仕方がない。。
こんなのは、

放っておいても良いのだろうか?
ひょっとして、貧乏人は死んでも良いってこと?
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