名ばかり店長の粗相を斬る(2008.02.02)



陽の高いうちに外で食べるものと言えば、たいてい「ちからの中華そば」か、「ココイチのチキンカツカレー」なんだが、

ごくまれに、無性にハンバーガーを食べたくなるときがある。

そんな時は決まって、モスのスパイシーチリドッグとスパイシーモスバーガー、

調子が良ければこれにモスチキンが加わることになる。

かたくな、と言うか、これ以外、口がうまく動きそうな気がしないのだ。



モスバーガーは、旨くて健康的なイメージがあるが、

高めの値段設定だから、どちらかと言えば少数派なんだろう、と思っていたのだが。



あるサイトの調査によると、「好きなハンバーガー店を3つ選んでください」のアンケートで、

モスバーガーは得票率58.4%と、堂々の第1位。

次いで、マックの42.8%。

3位がロッテリアの14.6%だから、モスとマックが突出している、と言っても良いだろう。



だがこの両社、明らかに方向性が異なっている。

粗っぽく言えば、質のモスと価格のマック。

良い・悪い、上・下、の関係ではないから、誤解のないようにしていただきたい。

あくまでも方向性の違いである。



だからと言うわけではないのだろうが、マックのコスト管理は徹底してるようだ。

ハンバーガー:売価80~100円に対して製造原価45円。

チーズバーガー:売価100円に対して製造原価54円。

テリヤキマックバーガー:売価260円に対して製造原価78円。

ポテト(M):売価220円~240円に対して製造原価10~20円。

これだから、セットでポテトを頼むと、スマイルどころか、えびす顔になるわけだ。

コーラに至っては、売価100円に対し、コーラの原液がコカコーラ社から無償提供。



上記はあくまでも製造原価だから、これに運送費や店舗管理費などが上乗せされる。

特に大きな費目として追加されるのが、やはり人件費であろう。



マックのオペレーションマニュアルはかなり完成度が高く、全くの素人でも2週間程度で一線レベルになると聞く。

こうした企業努力により労働生産性を上げて行くことは非常に素晴らしいことなんだが、

やはり裏があったと言うべきか、つい先日、東京地裁でこんな判決が下された。



日本マクドナルドの直営店店長が「権限も与えられていないのに、管理職扱いするのは不当」と、

未払いの残業代の支払いなどを求めた訴訟の判決で、

東京地裁が「店長は管理職に当たらない」として会社側に約七百五十万円を支払うよう命じた。



管理職とは、労働基準法で、

(1)経営や労務管理について経営者と一体的な立場にある

(2)勤務時間の自由裁量がある

(3)職務の重要性に見合う手当が支給されている

と定められているが、この店長には経営者と一体的な立場はおろか、労働時間の自由裁量には程遠く、

月間120時間の残業を強いられ、ギックリ腰に脳梗塞、挙句の果てに年収は300万も下がったらしい。

そもそも従業員5400人に対し、管理職が1700人、3人に一人が経営者と一体的な立場って、

どれだけフレンドリーな会社だろうか。



プロレタリアという悲しい響きが頭をよぎる。

こんな血と涙が流されるからこそ、俺たちはペディグリーチャムより安価なハンバーガーにありつけるのだ。



マクドナルド社は今回の判決を不服として控訴したらしいが、

仮にこのまま結審し、店長全員が訴訟を起こすと、賠償額は数百億円の単位になる。



そうなると、会社も大幅な戦略の見直しを迫られることになるだろう。

何しろ、今まで会社の収益を支えてきた黄金の公式が崩れたのだから。





そう、黄金の公式が・・・。























バーガー+ポテト+コーラ+店長人件費=バリューセット


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